能・狂言、セミナーやワークショップなどのブログです。
玉津島保存会結成の集い
10月28日(日)午後1時30分より、玉津島神社大広間にて 『玉津島保存会』 結成の集いが開かれました。

前夜来の雨も上がり、薄日が射してくる頃、神事に続いて、50人の方に集まっていただき、開会されました。

玉津島神社

まず、司会の方の開会の辞に続いて、玉津島神社の遠北(あちきた)宮司からの挨拶です。

玉津島保存会 宮司 挨拶

次に、保存会顧問の社会福祉法人わかうら会の理事長 土山憲一郎氏の挨拶。

玉津島保存会 顧問挨拶

保存会会長の奥津尚宏氏の挨拶と型通りに続きます。

玉津島保存会 会長 挨拶

そして、ここで趣向を変えて、和歌浦出身の歌手佐野安佳里ちゃんの歌声が響きます。

玉津島保存会 佐野あかり

熊野のイメージソング “祈り” です。

今は、東京で、ギターの中村康太さんと “ChuriSta(チュリスタ)” というユニットを組んで活躍しています。

玉津島保存会 チュリスタ

昨日も名古屋でのライブがあり、そのままこちらに駆けつけてくれたようです。

ここで休憩の後、近畿大学の村瀬憲夫教授の 『神代よりしかぞ尊き玉津島山』 の講演です。

玉津島保存会 村瀬教授の講演

万葉集の研究家の村瀬先生の優しい語り口で、古代の和歌の浦や玉津島に引き込まれて時間が過ぎていきます。

玉津島神社 万葉歌碑

集いが終わって、境内を散策していると、万葉の歌碑があり、新たな気持ちで見入ってしまいました。




 
【2012.10.28 Sunday 23:00】 author : 和歌の浦万葉薪能の会
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野村萬斎狂言会(のぼうの城)
今年の薪能を無事に終え、今はその報告に奔走しています。

スポンサーの皆様からの応援や、チケットの売り上げだけでは、残念ながら薪能を開催できません。

そのため、いくつかの補助金をいただいています。

その報告をしたり、また来年の申請をしたりしなければいけません。

その資料を集めたり、収支決算の報告をします。

それが終わったら、来年6月28日(金)午後6時30分より、県民文化会館で開催する『 野村萬斎狂言会 』の準備を始めます。

野村萬斎ポートレイト 野村萬斎

友の会会員の方から、先行販売をしますので、良い席でご覧になりたい方は、この機会に友の会会員になっていただければと思います。

友の会のご入会は、こちらから

開催の連絡はさせていただいていますので、「チケットが売り出されたらすぐに買う。」という方もたくさんいらっしゃいます(笑)

ちょうど、その野村萬斎主演の『のぼうの城』が公開されます。

今、あちこちで宣伝しているので、ご覧になった方も多いかと思います。

のぼうの城

この映画もヒットしてもらって、来年の『野村萬斎狂言会』 にも多くの方に来ていただきたいですね。

『 のぼうの城 』

 天下統一を目前に控えた豊臣秀吉は、最後の敵である北条勢を攻撃目標に定めていた。周囲を湖で囲まれ “浮き城” の異名を持ち、人々が平穏に暮らす “忍城(おしじょう)”もその一つ。秀吉は圧倒的な力を世間に誇示すべく、わずかな兵力の忍城に対し2万の軍勢で落とすよう、寵愛の家臣・石田三成に命じる。
 三成率いる天下軍の足音が迫り、忍城の侍たちに緊張が走る中、田んぼで農民や子どもたちと、楽しそうにたわむれる侍、成田長親(なりたながちか)がいた。城主・成田氏長の従弟でありながら、武将に求められる智も仁も勇もないが “人気” だけはある不思議な男。領民からでさえ “でくのぼう” を意味する “のぼう様” の愛称で呼ばれ、皆に慕われていた。
 長親に密かに想いを寄せる城主の娘、甲斐姫。長親の幼馴染で歴戦の強者、丹波。その丹波をライバル視する豪傑の和泉。戦の経験は無いが、“軍略の天才” を自称する、靭負。
 緊迫する仲間たちを前に、長親はどこ吹く風とばかりに「北条家にも、関白にもつかず、皆で今までと同じように暮らせないかなぁ〜」と呑気なことを言って、皆を唖然とさせるのだった。

のぼうの城  のぼう様 野村萬斎の「のぼう様」


 凄まじい数の天下軍が遂に忍城を包囲した。城主・成田氏長は「秀吉軍とは一戦も交えずに速やかに開城せよ」との言葉を残し、長親に城を任せ、既に小田原に向かっていた。忍城のたった500人の軍勢では2万の大軍相手に戦っても勝ち目のないことは誰の目にも明らかだった。やむなく開城することを決意する長親たち。だが、天下軍の威を借り、なめきった態度を取る長束正家と対面した長親が思わぬ一言を発する。
 「戦いまする」・・・そして、誰の目にも絶対不利な、たった500人の軍勢対2万の大軍の戦いの火ぶたが切って落とされた…

あとは映画館で、お楽しみください。
【2012.10.27 Saturday 22:00】 author : 和歌の浦万葉薪能の会
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玉津島保存会
平成22年8月、「和歌の浦」が国名勝に指定されました。

その中心が、玉津島神社です。

玉津島神社 玉津島神社


和歌浦にある船頭山、妙見山、霊蓋山、奠供山、鏡山、妹背山の六つの山は、もと小島で、当時それらはみな、玉津島山と呼ばれていました。

今は、その一つ、妹背山だけが、もとどおり島のまま残っています。

和歌の浦 妹背山 妹背山

背後の奠供山(てんぐやま)からは、和歌の浦が一望できます。

テング山からの和歌の浦干潟 奠供山よりの和歌の浦干潟


テング山よりの高津子山 奠供山よりの高津子山

境内には、天然記念物の「根上り松(鶴松)」があります。

玉津島神社 根上り松 根上り松

神亀元年(724)、この地に行幸し、その景観に感動した聖武天皇が、明光浦(あかのうら)の御霊を祀るよう命じます。

この時同行した歌人山部赤人の「若の浦に 潮満ち来れば潟を無み 葦辺をさして 鶴(たづ)鳴きわたる」の歌碑も近くに建っています。

山部赤人の歌碑

玉津島神社は、その玉津島の神や和歌三神の一人、衣通姫(そとおりひめ)尊を祀る歴史ある神社です。

地元の篤志家などが、本殿の再建や神輿の修復などを行っていましたが、氏子がいないため、同神社を支援するために、有志が集まり、「玉津島保存会」を結成することになりました。

玉津島保存会チラシ

その結成の集いが、10月28日(日)午後1時30分より、玉津島神社大広間で開かれます。

近畿大学の村瀬憲夫教授の記念講演「神代よりしかぞ尊き玉津島」も行われます。

結成の集いには、誰でも無料で参加できます。申込みも不要です。
 
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【2012.10.21 Sunday 11:00】 author : 和歌の浦万葉薪能の会
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「高津子山を桜の山に」10月作業再開
6月以来中断していた「高津子山を桜の山に」が、今度の日曜日10月21日に行われます。

本来は、9月30日より行う予定でしたが、悪天候のため中止になっていました。

6月から、手を入れていない山は、草木が勢いよく繁っています。

10月の高津子山

駐車場から登り口への階段も、草に覆われています。

高津子山登り口付近

また、これから少しずつ清掃・整備していって、春にはたくさんの方にお花見にきていただけるように。

春の高津子山

10月21日(日) 午前9時30分より

元ロープウェイ発着場集合。


皆さんのご協力をお願いします。

午後3時までの予定です。

午前のみ、午後のみの方も募集中です。

簡単な軽食も用意しています。

 
【2012.10.20 Saturday 00:00】 author : 和歌の浦万葉薪能の会
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第14回万葉薪能 ドキュメント その2
観客の方が入場し、少し落ち着いてきたら、火入れ式が始まります。

和歌浦天満宮 宮司 小板政男氏による儀式です。

薪能 火入れ式

舞台袖では、NHKの取材が進行しています。

能ワーク NHK取材

子どもたちを中心に取材しています。

NHK 堤君への取材

特に前回の放送でもインタビューを受けた堤君は人気です。


さぁ、いよいよ能ワークショップの始まりです。

大勢の観客の前で、緊張気味です。

まず大人の方が、謡曲「鶴亀」を連吟します。

能ワーク 大人の連吟
 

鞍馬天狗に出演する子どもたちの謡。

全員黒い衣装です。

能ワーク 子どもたちの謡  

初めて参加の6才の増本悠希ちゃんの仕舞「老松」。

能ワーク 子どもたち  

堀真理子ちゃん日向子ちゃん姉妹と岡田葵ちゃんの仕舞「猩々」

能ワーク 3人の子どもたち

高橋紀子さんの仕舞「敦盛」

能ワーク 高橋紀子さん

宮楠昂之君の仕舞「経正キリ」

能ワーク 宮楠昂之君


能ワークショップの発表が終わると、いよいよ第2部です。

能ワークショップの指導をしていただいている、小林慶三師の仕舞「天鼓」。

続いて、大蔵流狂言「口真似」

狂言「口真似」

太郎冠者の茂山千五郎師と主人の茂山逸平師

狂言「口真似」

客の茂山茂師と太郎冠者の茂山千五郎師

茂山千五郎師は、昨日はお孫さんの運動会だったと、あとで話してくださいました。

能「鞍馬天狗」が始まります。

薪能 片山九郎右衛門  

山伏姿の片山九郎右衛門師。

子どもたちも、片山清愛君と一緒に、きちんと並んでいます。

能ワーク 子どもたち整列

右から、堤瑞君、田端まどかさん、間藤千草さん、東山佳奈美さん、岡田雄成君、宮楠昂之君そして片山清愛君です。
 

子どもたちも去って、舞台には山伏と牛若丸が残されます。

薪能 「鞍馬天狗」山伏と牛若丸

山伏は、平家を滅ぼすための兵法の極意を伝えようと言って去ります。

中入り後、間狂言で木の葉天狗がひと暴れすると、大天狗の登場です。

薪能「鞍馬天狗」大天狗登場  

鞍馬山の大天狗と牛若丸。

能「鞍馬天狗」大天狗と牛若丸   能「鞍馬天狗」 牛若丸に奥義を伝える大天狗


大天狗は、兵法の奥義を伝え、将来平家を倒す時には、必ず加勢すると約束をして消え去ります。


能「鞍馬天狗」 大天狗


すべて終了すると、お客様を送り出して、後片付けです。

7時20分頃に能が終了し、9時までにここを出なければいけません。

ホッとするのは、まだまだ先です(笑)

薪能 片づけ

のぼりを回収し、テントを解体して、客席のブルーシートを片づけ、400脚の椅子を体育館に戻し、いろんな荷物をしまいます。

薪能 片づけ

次の日は、朝から片づけです。

テントやブルーシートや布類を干します。

テント6張は、星林高校に返して、用具をすべて、元の所に戻します。

あとは、あちこちにお礼や挨拶回りをして、今年の薪能は、一応終了です。

でもすぐにまた来年の準備にかからなければいけません。

来年は、10月13日(日)です。

特に、来年は、15周年記念として、「野村萬斎狂言会」を6月28日に開催するので、その準備にはすぐにかからないといけないと思います。

また、よろしくお願いしますね。 
【2012.10.13 Saturday 16:00】 author : 和歌の浦万葉薪能の会
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