萬斎が薪能にやってきた |
今までは単独で「野村萬斎狂言会」を3回開催してきましたが、20周年記念ということで、初めて薪能に萬斎さんに来ていただきました。
当日は、「観世会 秋の別会」で観世宗家の当主にだけ舞うことが許されているという「三輪 誓納」に、どうしてもと請われて、午後1時から観世能楽堂に出演し、すぐ羽田から関空へ。
4時30分、関空に到着し、すぐ迎えの車に乗っていただき、一路和歌山へ。
逐一報告は受けますが、それでも間に合うのかと気を揉んでいました。
無事に5時30分頃、万葉館の楽屋に。ホッとしました。
今回は、ご子息の裕基君との共演です。
演目は、初めて和歌山市に来ていただいた時と同じ「蝸牛(かぎゅう)」です。
通常、狂言「蝸牛」のシテは山伏です。
前回も山伏は萬斎さんでした。
ただ今回は、子息の野村裕基さんに小アドとして山伏をさせるので、敢えてシテは太郎冠者として野村萬斎さんが演じるとのことでした。
狂言では、主役をシテ、それ以外をアドと呼びますが、和泉流では主アド以外を小アドと呼ぶそうです。
楽屋でも、子どもの着付けを丁寧に教えながらしていたということです。
子どものことが気になるのは誰でも同じですね。
萬斎さんが、橋掛かりから現れると、見所から拍手が起こりました。
「万葉薪能」という提灯と萬斎さんが並んでいるのは、少し不思議な気持ちです。
萬斎さん一行は、翌日の岐阜での舞台のため、19時49分和歌山駅発のくろしおに乗車します。
そのためには、19時15分に会場を出なければいけません。
舞台の終演は、19時の予定。
そのため、舞台の裏に車を付け、退場後すぐに乗り込んで万葉館の楽屋へ。
万葉館の入り口には、タクシーが待っています。
急いで着替えて、タクシーに乗り、会場を後にしたのが予定通り19時15分です。
一応、何もかもうまくいったので、よかったです。
また20周年記念として、来年3月7日(木)和歌山県民文化会館大ホールで「野村萬斎狂言会」を開催します。
午後6時開場、午後6時30分開演の予定。
演目は、「佐渡狐」と「首引」。
チケットは、いつものように友の会の皆さんから発売します。
その時はゆっくりと萬斎さんの狂言を楽しんでください。 |
【2018.10.15 Monday 22:00】 author : 和歌の浦万葉薪能の会
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