あちこちの山小屋からも、休止の連絡が来ています。
その上、穂高では群発地震も発生しているようで、西穂山荘からも「今は、山に来ないでください」というメールが届きます。
5年前、還暦になって、別に何が変わったということはないのですが、ふと満開の桜などを見ると、この先何度見ることができるだろうと思ったりします。
そこで、昔よく行ったところにもう一度行ってみようと、あちこち訪ねています。
そして、まず5年前のGWに向かったのが、穂高です。
和歌山からは、片道430km。高速で6時間ほどかかります。
前泊し、始発のロープウェイで展望台に急ぐ大勢の人を横目に、登山靴の紐を締め直し、ゲーターを着けて、ヘルメットを被り、アイゼンを装着します。
最初は、オオシラビソとダケカンバの林間の道です。雪は、40〜50cmくらい。
温かくなってきたので、雪が腐って踏み抜きやすくなるので注意しながら進みます。
視界の開けた所から見える山々は、展望台から見る山とは、違って見えます。
槍ヶ岳(3180m)北穂高岳(3106m)奥穂高岳(3190m)
1時間30分ほどの登りで、森林限界を突破して稜線に出ます。
目の前に西穂山荘が現れ、少し休憩です。
南には、焼岳から乗鞍岳。上高地を挟んで、霞沢岳。
霞沢岳・乗鞍岳・焼岳
東には明神岳から前穂高、有名な釣り尾根を挟んで奥穂高岳に続きます。
奥穂高岳(3190m) 前穂高岳(3090m)
目の前には、これから進む西穂独標の向こうにピラミッドピーク、西穂高岳が聳えています。
西の方には、笠が岳や抜戸岳のなだらかな稜線が続いています。
360°見渡せる、丸山を過ぎると稜線はがれた岩稜歩きに変わります。
前穂高岳(3090m)
もう雪はありません。風が強く、崖が急なので、雪も留まっていられないようです。
霞沢岳(2646m)
独標に近づくと、道はますます急に。
奥穂高岳(3190m)
忠実に三点支持を守りながら、鎖も使ってよじ登ります。
西穂独標 標高2701m。11峰とペンキで書かれています。
笠ヶ岳(2897m)抜戸岳(2813m)
この時点で、12時頃。
ここから西穂高本峰を往復するには、急峻な岩場を伝って、あと10個のピークを越えていく必要があります。
ピラミッドピーク(2750m)西穂高岳(2909m)奥穂高岳(3190m)
今の体力だと、3時間ほどはかかるでしょう。
独標から西穂山荘を経て、元に帰るには2時間ほど。
明るいうちには戻れないだろうと、この日はここから引き返すことに。
滑落が起きやすいのは下りなので、特に気を付けながら進みます。
山小屋からは、今日、7月14日まで休業するという知らせが届きました。